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プロポリスとは
【ミツバチの役割】
プロポリスとは?耳にしたことはありますか?
実際に飲んだことがある方、名前だけは聞いたことがあるという方や、名前すら知らない方、いろいろだと思います。
でも…その前に!
突然ですが、『ミツバチがいなくなると人類は滅亡する』という話を聞いたことがあるでしょうか?
ミツバチは、ハチミツ(蜂蜜)、ローヤルゼリー(王乳)、ピーポーレン(花粉)、プロポリスといった副産物の生産以外にも人類にとって重要な役割を担っています。世界の3分の1の農産物はミツバチを主とする動物受粉から産出されていますから、ミツバチがいなくなると農産物の受粉がされない為に農産物ができなくなり、その結果人間や動物の食べる物がなくなって人類が滅亡するというものです…
この説には賛否両論ありますが、そのくらい世界にとってミツバチが重要な役割を果たしているということが、よく分かる話しではないでしょうか。
そして今、世界的にミツバチが減少してきています。テレビ等でご存知の方も多いかも知れません。減少してきている原因はまだよく分っていないのですが、世界中で研究者達がその原因を探っています。
ミツバチが作るもの
『ハチミツ(蜂蜜)』『ローヤルゼリー(王乳)』『ビーポーレン(花粉)』『プロポリス』はミツバチが作り出す副産物です。簡単に、それぞれ説明しますね。
古来より人類が食用・薬用として食してきました。滋養強壮にも利用されています。様々な古代の書物や物語にも出てくる、一番私達にとって馴染みが深く、そして最もよく知られているミツバチの副産物です。ハチミツと他の食品を合わせて召し上がる方も多いですよね。毎日パンに塗って食べたり風邪を引いた時に食べたりと、私達の普段の生活の中で目にするものですが、これもミツバチ達のおかげですね。
日本語で『王乳』とも言います。とても高品質で栄養価が高く、女王蜂の食物として知られています。ローヤルゼリーを食べ続ける女王蜂は、毎日数千個の卵を産み続けます。また働き蜂と比べて体の大きさは数倍、寿命に至っては数十倍になります。その栄養価の高さから滋養強壮などが期待されていますが、とても高価なものとしてご存知の方も多いでしょう。
花粉はミツバチが子供達のエサとして、またローヤルゼリーの原料として花から集めた花粉を蜜と一緒に練り合わせ団子状に固めたものです。ビー(蜂)が集めたポーレン(花粉)だから、ビーポーレンと呼ばれています。豊富な栄養成分が含まれていることから健康食品としても利用されています。
プロポリスとは
【ミツバチが作るプロポリス】
プロポリスは『天然の防衛物質』『天然の防御物質』として、とても有名です。
ミツバチが作るハチミツ(蜂蜜)や、ローヤルゼリー(王乳)、ビーポーレン(花粉)、その他多くの健康食品やサプリメントと呼ばれるものが、栄養補助・滋養強壮を目的として利用されるのに対し、プロポリスの場合は、ミツバチが外敵から自分達の身体を守るために殺菌・抗菌などを目的として利用しています。
実は、こうした目的で使用される食品は非常に少ないといえます。その効能は世界的に広く知られており、ローヤルゼリーと比べても大変希少価値が高く、高品質なものになればなるほど高価格で取引されています。では、そのプロポリスはどのように作られているのでしょうか?簡単に説明していきますね。
植物は傷付くと傷口を守る為に樹脂を分泌し、また病原性の微生物から新芽を守る為に、抗菌作用を持った物質を作り出し自らを守る作用を持っています。ミツバチはこの樹脂や樹液や新芽を集め、自分の唾液分泌物(パロチン)や花粉等と混ぜて噛み潰すことで、全く違う物質のプロポリスを作っているのです。
こうして出来たプロポリスは見た目が茶色のもの、黒っぽい色、濃緑色のものなど様々で、触るとゴムのように弾力性があります。ミツバチはこれを巣の内外に塗り固め、その強力な殺菌力によって巣の内部を無菌状態にして清潔に保ちます。
そして働き蜂が巣に戻る時は、必ず入り口のプロポリスに体をこすり付けて体の細菌を落としてから出入りします。巣には何万匹ものミツバチがいるため密度が高く、湿度も高い状態です。にもかかわらず、カビは全く生えず常に清潔な環境が保たれているのはプロポリスの高い殺菌・抗菌性のおかげで、プロポリスの驚くべき作用だといえます。
またミツバチは一群で数万匹の集団で生活していますから、一匹でも病気になると全滅してしまう恐れがあります。そこでプロポリスで身体から細菌を落として巣に出入りすることで、病気になることもなく、また病気を集団感染させないようにしているのです。
さらに、例えば巣の内部で一匹が死んだとしても、その死骸をプロポリスで包み込んでしまうことで腐敗を防ぎ、巣の内部もプロポリスの強力な殺菌力で無菌状態に保たれるのです。こうしてミツバチ達は、プロポリスを利用することで数万年もの長い間、子孫を残し、巣全体を守っているのです。
ただし、、、この強い殺菌・抗菌力を持つプロポリスにも様々な種類があります。
ミツバチの行動範囲内に、どんな植物があるかでプロポリスの成分も変わりますし、植物の違いでプロポリスの色や香りも変わります。そして分別されたプロポリスは高品質になるほど、価格も比例して高くなります。
現在、プロポリスの主な生産国としては、ブラジルをはじめヨーロッパ・東欧・オーストラリアなど世界各国で採取されていて、日本においても、ごくわずかですが採取されています。
しかし、ミツバチ一群(約6万匹位)で採取されるプロポリスの量は年間でも数十グラム〜300グラム程度と、蜂蜜やローヤルゼリーに比べても非常に少なく貴重で、高い薬効成分が含まれたプロポリスは非常に高値で取引されています。この為、昔は王侯貴族など一部の限られた身分の高い人しか利用が出来ませんでした。
生産が最も多いのはブラジルで、ブラジルにはアフリカミツバチと西洋ミツバチの自然交配によって生まれた“アフリカナイズドミツバチ”がいます。アフリカナイズドミツバチは非常に獰猛で、このミツバチに刺されて死んでしまう人がいるほどです。しかし、高い防衛本能を持ち、西洋ミツバチに比べて数倍の飛行距離があり、巣を守る為のプロポリスを早く大量に生産します。
またブラジルに生息するミツバチは、疫病から身を守る為に強力なプロポリスを生産しています。
ブラジルは日本の国土の23倍もある広大な国です。その広大な国には様々な種類の植物が自生していますが、その中の『アレクリン』と呼ばれる植物(薬草)の新芽や樹脂から作り出されるプロポリスは非常に品質が高く、他国・地域で採取されたプロポリスよりも豊富な栄養素や有用成分が含まれていることが、世界中の大学などの研究機関での研究の結果明らかになっています。このことから『ブラジル産プロポリス』は世界最高品質の評価をうけています。
グリーンプロポリス
世界最高品質の評価をうけているブラジル産プロポリスですが、「原料」「等級」によっても大きく品質や成分が異なります。
『ブラジル産グリーンプロポリス』の起源植物となるアレクリンという植物は、ブラジルには400種類以上もあります。
その中でもバッカリス種(学名:Baceharis Dracun Culifolia系)というミナスジェライス州やサンパウロ州の一部にしか自生していないものがグリーンプロポリスの原料で、このプロポリスの色は濃緑色です。
グリーンプロポリスには豊富なフラボノイドや、他の国やブラジルの他地域で採れたプロポリスには含まれないアルテピリンCなどの桂皮酸誘導体が多く含まれています。この成分は強い抗酸化作用を持ち、研究の結果とても注目されています。
グリーンプロポリスは1988年、ブラジル南ジェライス州フォルミーガ地方の高山地帯で、当社ブラジル代表の寺尾貞亮が発見し世界中に広めました。
グリーンプロポリスにも等級があります。販売会社によっても呼び方が違うこともありますが、上からS・A・B・C・D・E…と10クラス程度まであり、優良メーカーであればCクラスまでの高品質な原料しか使用しませんが、市場にはD・Eクラスやそれ以下のほとんど有効成分が含まれないような製品も出回っているので充分な注意が必要です。
プロポリスの歴史
プロポリスの語源の意味は、「プロ(pro)」はラテン語で「前・守る」という意味で、「ポリス(polis)」は「町・都市」という意味があります。この2つの言葉が合わさると『都市(巣)を守る』という意味になります。
プロポリスの歴史は古く、4700年ほど昔のメソポタミア文明の碑文に最古の記録があります。古代ギリシャの薬物誌にもプロポリスについて記述があり、古代ギリシャの哲学者アリストテレスも著書「動物誌」の中でその効果・効能について記述しています。
古代では、戦場に向かう兵士達が傷の手当ての為に常備していたとの記録もあり、昔は主に傷の治療薬として利用されていて、傷口に塗ることで止血して傷の治りも早く傷跡も残らない為に、非常に重宝されていました。
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- これは有名な話ですが古代エジプトではミイラを腐敗させない為の防腐剤としてミイラをプロポリスで塗り固めて利用していたそうです。これはプロポリスの高い抗菌性を表す代表的な例といえます。
- 有名なバイオリン「ストラディバリウス」にバイオリンの共鳴の向上や防腐剤目的にプロポリスが使われていることも有名です。
- エジプトの女王クレオパトラが老化防止と美容目的の為に使用していたことでも有名です。
このように、古代から人類は民間療法としてプロポリスを利用してきましたが、近年は西洋医学の発展と共に一時的に忘れ去られていました。特に抗生物質が発達してからは、プロポリスは稀にしか使われないようになっていました。
しかし、化学薬品の副作用などの弊害が出始めてから、自然界で産まれたプロポリスが再び見直されるようになりました。薬理作用の研究や臨床への応用が本格的に始まったのは、20世紀に入ってからです。
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- プロポリスには“フラボノイド”をはじめとした様々な種類のポリフェノールなどが含まれていますが、どんな有効成分が含まれているか詳しく分かってきたのは、つい数十年前のことになります。
- プロポリスの研究が特に進んでいるのは東欧諸国で、ドイツなどプロポリスが医薬品として販売されている国もあり、その有用性が世界中で注目を集めています。
- 日本では1985年に開催された「国際養蜂会議」でプロポリスの有用性が紹介されたのを機に、急速に研究が進みました。そして1991年に「日本癌学会総会」で有用性についての発表があったのを契機に、一時的にプロポリスブームになりました。
しかしプロポリスは一時的なブームとなるようなものではなく、何千年も前から人類が健康の為に利用してきた民間療法です。現在も世界中の研究機関で研究が進められていて新しい発見が続いていますが、まだまだ解明されていないことも多く、今後の研究結果が楽しみであると共に、末永く人類が利用していくものでしょう。